30歳社畜4年目の自己実現

文系の大学院を卒業してIT業界に入りました。それで最近会社辞めたのでブログも移転しました。就活、IT、ダイエット、読書などいろいろなことを呟きます

夢の賞味期限

全然関係ないけれど今働いている職場ではパスワードをコピーして貼り付けると何故かログインが出来ない。一緒にいる現場の先輩に「なぜ同じ文章をコピーしただけなのに入れないのですか」と聞くと「やっぱり楽しちゃいけないんだよ」と妙に説教くさいことを言われた。

何事も楽は良くない。

話が変わるが昔大学で格闘技をしていた頃1人で変な人がいた。多くは部室で練習をしているがその人だけ木にサンドバッグをひたすら叩いている。しかも身体がゴツくてヒゲがもじゃもじゃだった。

当初合気道に入っていたが周りの先輩も触れてはいけないかのように全く話題に出さなかったからアンタッチャブルな存在なのだろう。

俺も一度その人がサンドバッグを叩いているのを見たら「興味あるの?格闘部に入るか?」と聞かれた。どうやら大学非公認の部のようだ。その時は良いですと断ったが、後々その人が主催する大会に参加することもあり少し関係ができた。

まあ良い思い出は全くない人格破綻者だということは知っていたが、高校は結構な進学校に通ってたそうだ。なぜひたすら留年(俺の10個上)してまで格闘技をしているのか。一応国立だから就職してしまえばそこそこ良いところには入れるはずなのに。

だがその人の戦績を見て納得した。当時k-1という格闘技が流行っていたがテレビに出ている選手と引き分けになったほど腕前があったのだ。

つまり夢があり、またそれに見合うだけの努力をしており才能もあったわけだ。

なので彼は留年を続けてまで格闘技をしていたのだろう。

何故彼の話を急にしたのかというと彼を知っている人と偶然出会い彼の話を聞き、今何してるんですかねと話をしたからだ。どうやら格闘技界隈でも有名(良くも悪くも)人らしく印象に残る人なのだ。

そこでたまたま彼のフルネームを覚えていたため調べた。(下の名前は頭が良くなるようにと願いを込めただろう名前で、親御さんの期待とは正反対の名前だ)

するとつい最近試合をしている動画があった。姿かたちヒゲとか何年も前に見た彼と同じだ。

しかし1つだけ違ったことがあった。当初知り合った時は鬼のように強いと思っていた彼だが動画では負けていたのだ。恐らく相手が強かったこともあるだろう。だがもう1つ大きな点がある。何か。そうそれは彼も歳を取ったのだ。

相手は確かに強かったが覚えている限り以前よりキレがなくなっているように思えた。人間誰でも歳を取るがあった時の傲岸不遜な態度の彼が負けるところを見るのは少し心にくるものがあった。

格闘技は肉体的に衰えが来ると露骨にパフォーマンスが落ちる。今の彼ではチャンピオンを目指すことはおろかもっと弱くなってるかもしれない。

人は若いうち誰でもなりたかった自分というものがありそれを追いかけることがある。夢を追うことそれ自体は素晴らしいことだ。だが夢にも賞味期限がある。

いつまでも夢を追っていけないのだろう。

彼は格闘技しかしておらず対人関係も問題があるレベルだったのでまともに働くことは不可能だろう。夢を追いかけ夢が破れた人間はどうなるのか。厳しい現実と向き合わざるをえない。そう思うと少し彼に同情のような念が湧いた。今思えば入学当初18の時29の彼と会った。会った時の彼とほぼ同い年だ。もうそろそろ夢を追いかけることが難しい年齢だと思う。自分自身けじめをつける年齢だろう。賞味期限を切れた夢という名前のクソ不味い現実の辛さを食わされる前に。

ps何かこの人の不幸を悲しんでるように見えるけれど大会の後の飲み会で人の携帯の女のアドレスにその人の陰部の写真を全員送信され苦渋に満ちた学生生活を送らされたことがあるので個人的にはもっと不幸になって欲しいなと思いました。