30歳社畜4年目の自己実現

文系の大学院を卒業してIT業界に入りました。それで最近会社辞めたのでブログも移転しました。就活、IT、ダイエット、読書などいろいろなことを呟きます

山本太郎が天皇陛下に手紙を渡したら読まずにスルーされた件

参議院議員山本太郎氏が園遊会におよばれした時に天皇陛下に手紙を渡したそうです。しかし天皇は読まずに侍従長に華麗にスルー。

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ある日天皇陛下に 手紙が届きますた・・・

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あまりニュースを扱わないのですが、大学の時法学部だったことと見てて気になったのでちょっと自分なりに調べてみることにしました。

天皇、皇后両陛下主催の秋の園遊会が31日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、プロ野球巨人終身名誉監督長嶋茂雄さんや、80歳でエベレスト登頂に成功したプロスキーヤー三浦雄一郎さんらが天皇陛下や皇族と懇談した。

陛下が招待者の並ぶ列の前を回られた際、参院議員の山本太郎氏が陛下に直接、手紙のようなものを手渡す場面があった。陛下は受け取ったが、すぐにそばにいた侍従長に預けた。内容は不明で、山本議員の事務所は「個人的な思いを書いたものを渡すと聞いていた。

中身は言えない」としている。

より抜粋

天皇に直訴するって足尾銅山鉱毒事件の田中正造を思い出しますね。

みなさんも社会の時間で習ったと思います。僕も小学校の頃習いましたが、何だこのヒゲのすごいおっさんは!としか思いませんが公害により周りが被害を訴えるも国は資源のために沈黙していて地元の議員だった田中正造天皇に直訴をしたということをした人です。

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ただ、今回の事件と田中正造の頃のときは憲法が違うため、必ずしも同じように扱えません。

田中正造の頃は大日本帝国憲法であり、天皇主権が書かれていました。4条で「天皇ハ國ノ元首ニシテ統治權ヲ總攬シ此ノ憲法ノ條規ニ依リテ之ヲ行フ」と書かれています。しかし、天皇自身が政治に関わることは少なく、2.26事件の時と終戦の時に政治判断を下したと言われています。(諸説あって公には現れてないが天皇の以降が政治に影響があったとも言われている)

だけれど、政治自体は内閣が行うものであって、美濃部亮吉天皇機関説大日本帝国憲法下で確立された憲法学説で、統治権は法人たる国家にあり、天皇はその最高機関として、内閣をはじめとする他の機関からの輔弼(ほひつ)を得ながら統治権を行使すると説いたもの)を唱えたりして国会でめちゃくちゃ怒られましたけど概ねあっていると思います。

一応僕大学の時は法学部でしたので天皇機関説というのを憲法の時間に習ったりして、右翼や軍部がいたのによくこんなことを言えたなと感心しました。

それで戦争が終わったあとは大日本帝国憲法からアメリカGHQが作った日本国憲法にかわりまして天皇の扱いは

第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。国事行為は内閣の助言と承認に基づかなければならず、内閣が国事行為の責任を負う(第3条)

とだいぶマイルドな感じに変わっちゃいました。天皇主権から国民主権に変わったわけです。

憲法が変わったためか今の天皇陛下が政治的な発言をしたことはほとんどないと言われています。つまり

戦前は権力として天皇が権威に変わったわけですね。今も昔も偉いことは間違いないのですが、権力がない。

天皇があいつムカつくからやっちまおうぜと言ってもそれを執行できないわけです。

ただ、一応今も昔も天皇に対してはアンタッチャブルで聖域にして犯さず。政治は天皇の臣下である議員がするもので天皇に直接携わらせることはない。ということですね。

そんな天皇陛下に手紙を渡して政治的利用をするのはけしからん死刑にしろという声もあるかもしれませんが、園遊会に関しましては2004年にもう死んじゃいましたが、将棋の棋士だった米長邦雄氏が天皇陛下に「全国で国歌を強制させましょう」と言ったら天皇は強制はよろしくないと答える出来事があったわけなので、今回の山本太郎の手紙を渡した事件は初めてではないわけです。

天皇陛下は28日の園遊会の席上、東京都教育委員を務める棋士の米長邦雄さん(61)から「日本中の学校で国旗を掲げ、国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と話しかけられた際、「やはり、強制になるということではないことが望ましい」と述べた。

この出来事はなぜかあまり問題にはならなかったですが、分かったことは天皇自身は割とリベラルな考えの持ち主なのではないかということです。

ただ、いくら天皇陛下がリベラルな考えの持ち主で、山本太郎原発に悩む人々を助けてくださいという趣旨の手紙をもらってあ~そうだなあ助けなあかんやろなと思ってたとしても、先ほど書きましたが今の天皇には何ら政治的行動を取ることが出来ないわけです。

しかし天皇の影響力はあるため周りがどう天皇を神輿に載せるかという争いに巻き込まれる可能性が高いわけです。

例えば自民党の主権回復・国際社会復帰を記念する式典においての出来事ですが、なんかあんま楽しそうな表情じゃないですね。心の中ではどう思ってるのかわかりませんが渋々かもしれません。

しかし、天皇は政治的発言をすれば少なからず影響がありますので何も発言ができないわけです

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あと山本太郎氏は国民の代表として選挙に選ばれたわけですので、今回のような行動は失敗といってもいいと思います。なぜならただの国民とは違い、国会において自分の意見をはっきりと言えばいいだけの話ですし、政治的利用がないと言ってたとしても周りはそう受け止めません。

田中正造と同じとは言えませんが田中正造は直訴したあとキチガイ扱いされて議員を失職しましたし、おそらく無所属とは言え山本太郎もそうなるんじゃないかなと思いました。

今の天皇陛下高齢ですけど、お亡くなりになったあとや後継問題などを考えると安易に政治利用される可能性も高いわけですし、これからの日本のアイデンティティの一つとして問題になるなかなと、何も書いてない修論を前にして思いました。